お昼に一度ログインしていつものようにコーヒーショップで過ごす

忙しいことはない

自分の足で歩ける空間を自分なりに大切にしたい

そんなことを思いながら仮想空間で過ごす

時計を見て自分の代わりのロボットを設定してログアウトする

ホストをAIにまかせてしまえば私の存在は必要ない

体に障害がある人が働ける空間のテスターと言えば聞こえがいいだろうか

現実の体に戻る

上体を起こしてベッドに座る

動かない足枷のような足が重たく感じる

ベッドサイドの車イスに座って冷蔵庫に飲み物を取りに行く

ジンジャーエールのペットボトルを取り出して味と炭酸の刺激を感じる

甘ったるい

仮想空間にいる時は自由になれたような気がする

現実に戻ると足枷をつけられた囚人になった気分になる

たぶん鳥から翼を奪ったらこんな気分になるのかもしれない

・・・違うかな?

物思いにふけってみてもかっこいい文章がうまれるわけもない

一時期、小説を書いて投稿していた時期があったたけど

1つ目はなんとなく描きたいものがあって

2つ目、3つ目は何かを模倣したようなそんな話を書いて自分が嫌になったのを思い出す

後は夜の21:00から入ればいいかな・・・

お昼ご飯はどうしようかな・・・

姉は買い物に出かけたらしい

メッセージが残っている

招待コード?

端末を開いて検索をかける

私がダイブしている仮想空間のアカウント?

招待コードの説明を読む

仮想空間のクラウドファンディングに出資者した人に渡されるコードらいしい

ゲーム空間のアカウントだろうか?ファンタジー世界に・・・

こんなのがあったのか・・・開発者なら招待コードを自由に使えるのか・・・

これで彼を誘えということだろうか?

コードがもう1つあった

ゲームのファンディングよりも出資ランクが上の人に提供される・・・

性的なサービスが受けれれるらしい

このサービスの性感帯の感度が現実のレベルに設定されているらしく

さらに感度を上げることもできる・・・か

確かに仮想空間の開発事業でニュースになっていた

現実の風俗よりホストもゲストも安全だとか・・・

姉の参加しているプロジェクトでも関係があるとは思っていなかったけれど

まぁ、お金の動きはエロがゲームなのだろう

医療機関と障害を持った人の支援団体とどこかの財団が資金援助をしている話をきいていたけれど

メインはどちらなのだろう

自分としては複雑な気分だ

・・・恋人どうしでの利用も可能・・・いまのところ必要ないか・・・

ゲームのアカウントなら興味をもつかもしれない

ゲームの概要を眺める

ファンタジー小説の登場人物になれる・・・か

昔読んだライトノベルを思い出す

おもしろいかもしれないけど・・・1人でログインするのは気が引ける

どうせ脇役にしかかれないだろう

誰かが一緒なら・・・さそってみるか・・・

ゲームでもテスト期間中は時給が発生するらしい

今夜、話題がなければ使わせてもらおう

とりあえずは、コンビニにでも行こうか・・・

私のいる研究施設の中のコンビニに向かう

たまには外に出てみようか・・・

自分が狭い世界にいるのか広い世界にいるのか不思議に思うことがある。