「なにそれ。自分は悪くないって顔しないでくれる?」

「そ、そんなこと、思ってないけど」

「はぁ? ちゃんと謝れって言ってんの!」


私は玲香の頭を押さえつけた。
そのまま床に額を擦り付けさせる。

玲香は必死で抵抗してくるけれど、力は私の方が強かった。


「ご……ごめんな……さい」


玲香は額を床に擦り付け、土下座をして謝った。
その声はかすかに震えている。

ふふっ。
いい気分。

こうしてあからさまに人を見下してバカにすることも、結構スッキリする行為だった。
顔を上げると洋子と視線がぶつかった。
昔玲香の親友だった洋子は、私を見てニヤリと笑ったのだった。