なにせ50万ポイイントが手に入るチャンスなんだから!


「弥生と結のふたりはずっと仲が良かったみたい。喧嘩したところもほとんど見たことがないんだって。ふたりはなにかがあってもちゃんと話をして解決してきたみたい。今回みたいに」


そのせいで、こっちは随分と手こずっているんだ。


「それで?」

「だけどね、話し合いじゃどうしても、どうにもできなかったことがあったみたいだよ」


詩子の顔がにやつく。


「どういうこと? あのふたりになにがあったの?」

「中学時代にね、同じ人を好きになったんだって」

「え?」


予想外の言葉に私は瞬きを繰り返す。


「結局ふたりとも告白はしなかったんだけど、お互いに遠慮してただけみたいだよ」

「遠慮して、自分の恋を諦めたってこと?」

「そうみたい」


詩子は頷く。
それってまるで青春映画みたいだ。