「1回付き合ってみたらわりと相性いいかもよ?俺ら」

「いや、でも…」

「いーじゃん。1ヶ月だけでも!」

何この人!?めっちゃしつこいし!てか、じわじわ寄ってきてない?

「南にこれ以上近寄んな!」

背筋が凍るくらい低い声が響いた。顔なんか見なくても声で分かるよ。誰かってことぐらい。私が愛してやまない人の声。

「こうくん!!」

「これ以上俺の南に触ったら容赦しねぇーから」

そう言って私と篤司くんの間に立った。

「ちっ!わかったよ!てか、南ちゃんも彼氏居るなら言えよ!」

そう乱暴に言葉を放って去っていった。