「工藤さん!余計なこと言わないで!」
「……いいよ。変わってあげる」
「お前、なんか用事あるんじゃねえの?」
「大丈夫です」
「やっぱり藍原さんってば、優しい!ありがとうございます!」
彼女はパァと明るい笑顔を見せると、ルンルンと調子よくホールへと出ていった。
「よかったのか?」
工藤さんが心配そうにわたしを見ている。
「大丈夫です。大した用事じゃないんで」
わたしはバイトをしてるからご飯当番は免除になっているし、特に迷惑がかかるわけじゃない。
ただわたしが勝手に手伝おうと思っていただけ。
それが潰れてしまってもなんの問題もない。



