そう言われてもパッと思いつかない。 しばらく黙って考えて、そういえばずっと聞きたかったことがあることを思い出した。 「……その髪とかは地毛なの?」 そう、ずっと気になっていた。 燃えるような深みのある赤褐色の髪。 髪の毛と同じような赤みがかった瞳。 「あー、これね。そう、元からだよ」 セットはされていない自分の髪の毛を無造作にくしゃりと触りながら言った。 「そうなんだ。なんか柊磨にぴったりだね」 そう言うと、彼は一瞬大きな目を見開いてから柔らかくと笑った。