「俺がもっと珠莉を知りたいからその前に俺のこと知ってもらおうと思って」
何それ。
なんで柊磨がわたしを知りたいと思うの?
確かにわたしたちはお互い名前くらいしか知らないけど。
「……わたしが教えたくないって言ったら?」
「大丈夫。そんなこと言わせねえ」
「どこからそんな自信が出てくるの?嘘つくかもしれないのに」
わたしが合コンで嘘をたくさんついたことだって知っているくせに。
「お前、嘘つくの上手いもんな。でも俺には見抜けるから別に問題ない」
自信たっぷりに微笑んでいる彼を呆れたように見る。
「はあ、わかったよ」
ため息をこぼしながらそういうと、彼は嬉しそうに笑うとこちらに手を伸ばしてきて偽物の髪の毛に触れた。



