うーん、どうしよっかな。
「……」
「無理そうですか?大丈夫ですよね?もうわたしいけるって言っちゃったんです!お願いします!」
なかなか返答しないわたしに山田さんが畳み掛けるように話しかけてくる。
いけるって言っちゃったってわたしが断ることは想定してなかったの?
はあ、どこまでも自己中というかなんというか。
わたしの本当の上がりは16時だ。
あと1時間ほどで上がれるのだけれどこの流れだと変わってあげないと後で面倒くさそうだなあ。
「無理なら無理って言わねえとダメだぞ」
そう言って、後ろから現れたのはキッチンでバイトをしている1つ上の工藤さんだ。
みんなに分け隔てなく接してくれる優しい人。



