Angel&Devil




「バーカ、こうだよ」


そう言って、わたしの手を自分の手のひらに乗せた。

なにこれ。

訳が分からず、ぽかんとしていると「はあ、ほんと手のかかるやつ」と呆れた声が降ってきた。


手のかかるって言われたって、わかんないもんはわかんないよ。



「こうしたら降りやすいだろ?」



そう言って、グイッと引っ張られた。

あ、わたしが身長がそんなに高くないから降りにくいかと思って手を差し出してくれたのか。



「あ、ありがと」



無事にバイクから降りて、お礼を言うと彼は恥ずかしそうに視線を逸らしながら「いちいち言わせんなよ、恥ずかしいから」と言い、わたしを置いてすたすたと歩きだしてしまった。