それからわたしたちはカフェを出て、約束通り、亜須香さんとわたし、柊磨と理希くんで別れて、目の前に広がっていた海に来て砂浜の落ちていた大きな木に二人並んで座っている。
「ねえ、珠莉ちゃん」
「どうしたの?」
カフェで何度も「ほんとは亜須香って呼んでほしいけどそれは我慢するから敬語だけはやめて!」と念を押されて、やっと敬語はやめた。
「本当にありがとう」
「え?」
いきなり何を言われるのかと身構えていたらまさかの言葉に体の力が抜けた。
なんでお礼なんて……。
「わたしさ、本当はもう諦めかけてたんだよね。連絡先も消して、進路とかもここから結構遠い大学にしようかなって考えてたくらい」
「……」
何もいい言葉が思いつかなくて押し黙る。



