もしかして……
「……亜須香」
理希くんがぽつりと呟いて、そのまま彼女の方に走り出して彼女を勢いよく抱きしめた。
やっぱり亜須香さんだったんだ。
二人の再会を邪魔したくはないけど、わたしと柊磨も理希くんの後を追った。
「ちょ、理希!?」
「ごめん……っ!ごめん。亜須香……っ」
抱きしめながら言う彼の声は震えている。
「もう!それは前に耳にタコができるくらい聞いたって」
「……俺、本当は亜須香が好きだ。ずっと昔からお前が好きだった」
「え……」
あまりに突然の告白に亜須香さんは目をぱちぱちさせて驚いている。



