わたしなんかに君を救うことができるのかな。
わたしなんかが君を幸せすることができるのかな。
でも、
―――本当にさ、羽がないのは俺の方だったんだ。必死にもがいて足掻いても何も変わらない。
これだけボロボロになって、傷だらけになっても前に進むことを諦めずに生きてきた君にわたしも幸せになってほしい。
復讐なんて無駄なことはやめて、笑って生きていてほしい。
わたしにはきっと彼の抱えている寂しさの本質を理解することは到底できない。
元々持っていないわたしと持っていたものを失くした彼とではどう頑張ってもわからない。
ただ、そばにいることはできる。
その寂しさにそっと寄り添うことはわたしにもできる。
柊磨が後堂に向かって大きく金属バッドを振り下ろした瞬間、わたしは大好きな彼の背中をぎゅっと抱きしめた。
すると、彼は驚きからなのかピタッと動きを止めた。



