「それに彼が暴走族を作ったのはあなたの為なんだから」
「え?」
わたしの口から言っていいのか迷ったけど、たぶん柊磨のことだから照れて自分の口からは言わないだろう。
「あなたを取り戻すために彼はチームを作ったの。全部あなたの為」
わたしの言葉に目を丸くして驚いた後、「変わんないなあ。柊兄は」と、懐かしそうにふわりと笑った。
「……俺、ちゃんと話してくる。話して通じる相手じゃないのもわかってるけど。柊兄と亜須香からもう逃げたくない」
そうわたしに告げた彼の目は真剣そのもので、強い意志を感じた。
「うん、全部終わったら柊磨と仲直りして亜須香さんに会いに行こう」
「いや、でもそれは……」
「きっとあなたが来てくれるのずっと待ってるよ」
わたしも会ったことがないけど、柊磨の話を聞いていて優しく強い人なのだと思ったから。



