大好きだった家族と離れて、自分は孤独になり、信じていた兄とはすれ違いが続き、彼は新しい家族と上手くいっていて自分のことなんて忘れられたような気持ちになり、孤独を深めていってしまったのかもしれない。
「それは……」
柊磨もあなたにずっと会いたいと思っていた、と言おうとしてやめた。
だって、そんなことをわたしが言ったところで彼は信じないだろうし。
「お前みたいなのうのうと生きてきたやつに俺の気持ちなんてわかるわけがない」
「うん、わからないよ」
わかるわけがない。
わたしには最初から一人だったから。
「だったら……!」
「わたしには生まれたときから親もいないし、顔だって知らない。名前も親が付けたんじゃない。誰かが自分だけの為に愛情をくれたことなんて、柊磨に出会うまでなかった」
施設ではみんなと同じ量だけの、みんなと平等の優しさと愛情はもらえるけど、自分一人が独り占めできる愛情はもらえなかった。



