それでも彼は止まってはくれない。
さすがにこの展開にメンバーたちも驚いているのかざわざわとしてきた。
「ちょっと、こんなの聞いてない!」
コソコソと小声で話しかける。
「だって、言ってねえもん」
悪びれる様子もなく、にんまりと悪戯っぽく笑った。
言ってないって確信犯じゃん!
「わ、わたしにだって心の準備ってものが……あ!ちょっと待って!」
反論しようと言葉を発していると、そんなの気にしない様子でわたしの手を取って、歩き始めた。
色んな視線がわたしに突き刺さっている。
こんな状況で前なんて見れるわけがない。
「これが俺の天使。珠莉だ」
優大たちが立っている台に上がらされて、腰をきゅっと抱かれて告げられたのは甘い言葉だった。
て、天使とか言わないでよ……!
「すげー!超綺麗!」
「総長とお似合いです!」
なんて、祝福の声が色んな所から聞こえてくる。
みんなは反対しないんだ。
こんなどこの骨かもわからない女なのに。



