『ダメだった。俺とはもう関わらないでって言われちゃった。そりゃあ嫌だよね。こんな傷のある女。見るたびに自分のこと責められてる気分になっちゃうよね……っ』
やっとこちらに視線を向けた彼女の額には痛々しい大きな傷跡が残っていた。
どうして理希は関わらないでなんて言ったんだ。
好きなんだろ?
だからあの日、泣いてたんだろ?
『亜須香……お前はいい女だよ。たとえ、額に傷があろうがなかろうが』
『え……?』
『理希のことは俺が何とかする。仲直りするよ。だから自分勝手かもしれないけど亜須香には生きていてほしい。お前たちは絶対に幸せになれるから』
亜須香の手を握ってそう伝えると、俺の胸に顔を押し付けてわんわん、と子供のように泣いた彼女。
俺はその背中をそっとさするので精一杯だった。
このままではいつか彼女は本当にこの世界からいなくなってしまうような、そんな気がしたんだ。
『わたし……仲直りしてくれるの、待ってるから……っ』
しばらくして泣き止んだ彼女がいつものような笑顔を浮かべて言った。



