『理希……っ!』
『心配すんな、気絶させただけだよ』
は?普通、仲間を気絶させるか?
とことんイカれてやがる。
『さあ、俺たちふたりで楽しもうぜぇ』
そう言うと後堂は俺に殴りかかってきて、それを俺は体を捻って交わす。
他の3人も後堂の仲間を相手に頑張ってくれている。
俺がここでコイツに負けるわけにはいかねえ。
殴っても殴ってもヘラヘラとしながら起き上がってくる後堂は本当にイカれていると思う。
『もういいだろ……っ』
『勝手に終わらせんな。俺はお前に負けねえ』
その瞬間、後堂がピタリと動きを止めた。
『おい、どうし……』
『今だー!やれ!』
後堂が誰かに向かって大きな声を出したと思った瞬間、ガシャンと音がして、ぐったりとしている亜須香の頭上に数本の鉄パイプが落ちてくるのが見えた。
『危ない!亜須香!』
俺の叫び声に亜須香はぼんやりとした意識の中で首をこてんと傾げた彼女の元へと走り出した。
この距離じゃ間に合わねえ。
クソっ……後堂の野郎……俺と亜須香から距離ができるように仕向けていたんだ。



