コイツの目は真っ黒で、闇に吸い込まれてしまいそうになる。
到底、話し合うとかは通用しなさそうな相手だ。
『理希、俺が悪かった。だから……』
『はいはい、兄貴面はもういいって』
目の前にいた後堂が俺に殴りかかってきた。
突然のことで避けれず、拳が俺の頬に当たる。
いってぇ……口の中が鉄のような血の味がする。
『お前、強いんだな。でも理希は渡さない』
にやり、と後堂の口角が上がる。
それが合図だったかのように他の仲間たちも俺たち目掛けて殴りかかってきた。
ちっ……これじゃあ、理希と話すことすら出来ねえ。
とりあえず、後堂の仲間たちを片付けるのが先だ。
次々に襲いかかってくる敵を殴り倒していると、近くにいた優大が俺の名前を呼んだ。
『おい、柊磨!』
『なんだよ!』
『あれ!亜須香ちゃんじゃねえか!?』
優大が指を指した先を見ると、後堂が亜須香の髪の毛を掴んで彼女の頬を殴っているところが見えた。
クソっ……いつの間に……!
亜須香のやつ、帰ったんじゃなかったのかよ……!
つーか、後堂って女にまで手出すのか!



