その他にも10人くらい仲間らしき人がいた。
数年ぶりにみた彼は背丈も伸びており、幼さは残っているものの、その瞳に光は全くなかった。
そんな彼の姿を目に映すと悲しくてやるせない思いが心にのしかかってくる。
俺があの時、無理やりにでも連れ出していたらお前はもっと今も笑っていたのかな。
隙間から吹き込んだ風で理希の綺麗な黒い髪がふわりと揺れた。
『お前、誰だ?俺らになんの用だ』
何が楽しいのかニヤニヤと気持ち悪い笑顔を浮かべている後堂。
『赤嶺だ。理希は返してもらう』
基本的に俺は人を殴ったりしたくはない。
喧嘩は嫌いだ。
でも、人を助けるときには時に喧嘩をすることも必要なのだと、じいさんはそう言っていた。
だから、俺も人を助けるときにしか喧嘩はしない。
『赤嶺。そうか。お前が理希の兄か』
『……そうだ』
今も理希が俺を兄と思ってくれているかは別として、俺は今でもお前を弟だと思っている。
『こんなやつ、兄貴じゃねえよ』
吐き捨てるように投げつけられたその言葉にチクリと胸が痛んだ。



