どうでもいいわけがないだろ。
手に力を入れると、ぐしゃりと貰ったばかりのメモがつぶれていた。
「ねえ、柊磨。ずっと聞けなかったんだけど……柊磨が暴走族を作ったのはさっきの人のため?」
俺の服の裾を持って、遠慮がちに聞いてきた珠莉。
俺は珠莉に何も話せていない。
あれだけ俺のことを知ってほしい、なんて豪語しておきながら都合の悪いことは話せなかった。
きっと俺のすべてを知っても珠莉は優しいから嫌いになんてならないんだろうけど、怖かったんだ。
でも、珠莉には知っておいてもらわなきゃいけない。
これから起こる決戦についても。
「珠莉、全部話したいから……今から俺ん家来れる?」
俺がそう問いかけると、彼女は不安げに瞳を揺らしながら静かに頷いた。



