一目惚れだった。
話したこともなければ、どんな声なのかすら知らない。
でも、あの日みた彼女のことがいつまで経っても忘れられず、もう一度会いたいと思っていた。
一目惚れなんてありえないと思っていたのに彼女をこの目に映した瞬間、心がすとんと落ちて、目が離せなくなって、気づけば名前も知らない彼女に恋に落ちていた。
もう一度、会ってせめて名前だけでも知りたいという思いからそれから何度か施設の前を通ったりしていたけど、タイミングが悪かったのか会えなかった。
でも、忘れることなんてできずにずっと探していたとき、優大が参加した合コンに地毛みたいに綺麗な金髪の子がいた、と聞いて俺の心が飛び跳ねた。
瞳の色は青じゃなかったと言っていたけど、それはカラコンとかで誤魔化すことは簡単だ。
ただ、連絡先を交換していなかった為、会うことは叶わなかった。
でも運はたまには俺に味方してくれたようでたまたま暇つぶしで立ち寄ったファミレスでもう一度出会えた。



