「まだ。今度二人で出掛けようってなってるからその後に言おうかなって」


「おー、いいじゃん。頑張れよ」


「ありがとう。でも最近……Red Devilのみんなの前に理希くんが現れてるらしいから……」


「うん、俺もみんなから報告を受けて知ってる。どういう意図があんのかはわかんねえけどきっと奴らが仕掛けてくるのはもうすぐだと思う」



俺の前にアイツが現れたとき、そこで決戦を告げられるんだろう。
その時、アイツを取り戻すチャンスになる。

そのために俺は今までRed Devilの総長として過ごしてきた。



「だよな。芙実ちゃんに告るのはその後にしようかな」


「この意気地なし。お前は死なさねえから安心しろ」



優大の額にデコピンをくらわせてやると、痛そうに顔を歪めた。



「うるせえな。俺だってお前のこと死なせねえよ」



そして仕返しと言わんばかりに俺の額にもデコピンをしてきた。