「た、ただいま……」
ここは家じゃないけど、おかえりと言われたらそう返したくなる。
「嫉妬した?」
「なっ、しないよ!」
「んー、嘘だな。ほんとのこと言ってみ?」
俯いているわたしの顔を意地悪な顔をして覗き込んでくる。
「……だって、わたしが柊磨の彼女だもん」
ぼそり、と小さな声で言う。
いつもなら何かしら言葉が返ってくるのに返ってこないのが心配になって柊磨の方を見ると、そこにはわたしから視線を逸らして、手の甲で口元を隠してほんのりと頬を赤く染めた彼がいた。
て、照れてるの……?
「まじでほんとお前そういうのずるい」
「え?」
「早く食べようぜ、腹減った」
それからわたしと視線を合わそうとはせずに、わたしの腕をそっと掴んで、人気のない空いていたベンチに座った。
柊磨が買ってきてくれたポテトとかを食べながらわたしはやっとクレープにかぶりついた。
「美味しいっ!」
イチゴとカスタードの相性が最高だし、ブラウニーも美味しい。
これにして正解だった。
「そんなに美味しい?」
「うん!柊磨も食べてみて!」
クレープを食べやすいように差し出してあげる。
すると、何を思ったのか柊磨の顔がずいっと近づいてきて、ペロリと唇の端を舐めた。



