「なんかこうやってちゃんとデートするの初めてだね」
柊磨と付き合って数週間が経った土曜日。
テストも無事に終了し、柊磨に教えてもらったおかげで数学で高得点を取ったわたしはご褒美をもらうべく、回答用紙を柊磨に見せつけ『一緒に1日デートしてください!』とお願いを口にすると『よく頑張りました』と返事の代わりに甘いキスが降ってきた。
まあ、そんなこんなでわたしたちはテーマパークに来ていた。
「まあ、いつもバイト終わりとか放課後だもんな」
「お互い結構忙しいもんね」
柊磨も知り合いのところでたまにバイトをしているらしく、またテスト期間だったこともあり、なかなか一日予定が会う日がなかったのだ。
時間が合わないのは仕方がないけど、ちょっぴり寂しかった。
連絡は取っていたけど、やっぱり生身の柊磨に敵うものはない。
「珠莉、聞いてた?」
会えなかった日々のことを考えていると、グイッと顔を覗き込んできた彼の綺麗な顔が至近距離にいた。
「え、あ、ごめん。考え事してた」
まだ見慣れない端正な顔にドキドキしつつ、距離を取った。
告白の返事をした時に自分からキスした女だとは思えないくらい。



