「まあ、じいさんには心配かけたくねえし、世話になったからいつか恩返したいしな」
柊磨らしいな、と思った。
思いやりに溢れた彼だからこそ出た言葉なんだろう。
そして、彼の言葉からおじいさんのことをとても大切に思っているんだな、ということがすごくわかった。
「きっと、おじいさんも柊磨が自慢だろうね」
こんなにも立派に、素敵な人に育っているのだから。
たとえ、口に出したりしなくても誇りに思っているだろう。
「さあ、どうだかなー」
「いつか会ってみたいなあ」
ぽろり、といつの間にか口からこぼれ落ちていた言葉。
柊磨は一瞬目を大きく見開いて驚いていた。
あ、やばい。
昨日付き合ったばっかりなのになんかめちゃくちゃ図々しいやつみたいになっちゃった。
「あの、これはその、」
「じいさんが珠莉に会ったら可愛すぎて腰抜かすかもな」
わたしが弁解する前にその様子を想像しているのか嬉しそうに笑いながらそう言った。
「わ、わたしなんかと会ってもどうってことないよ」
「いやー、ぜってぇ驚くよ。一緒に会いに行こうな」
ぽんぽん、とわたしの頭を撫でてくれる手はいつも温かい。
心の中がなんだかくすぐったい気持ちで溢れる。
わたしは頑張ったらご褒美があるのをいいことに今回のテストはいつも以上に勉強したことは柊磨には内緒。



