こんなの集中できないって!
ドクンドクンと早鐘を打ち始める鼓動の音がうるさい。
すでに柊磨は平常心を取り戻しているのか問題を解いている。
わたしだけこんなにドキドキしてるのかなと思ったけどよく見ると彼の耳も真っ赤に染まっていた。
「柊磨は何が得意なの?」
お互い、集中して問題を解き始めてキリのいいところで少し休憩することになり、問いかけた。
「数学かな」
「へえ、わたしは逆に苦手だよ」
数学はわたしの敵だ。
だって、なんか数字を見ていると眠くなるっていうか。
公式とかもややこしいものばっかりだし、考えることを放棄したくなっちゃう。
「俺で教えれそうだったら教えてやるよ」
「ほんと!?100点取れそう」
「おいおい、俺をなんだと思ってんだ」
「うーん、スーパーマン?」
首を傾げて柊磨を見ると、
「なんだよ、それ」
そう言いながら可笑しそうにハハッと短く笑った。
だって、柊磨に教えてもらえたら100点は無理でも高得点が取れそうな気がするんだよね。
「わたしにとって、柊磨はスーパーマンみたいだし」
暗い闇の中を彷徨っていたわたしを救ってくれた。
深い愛でわたしの呪いを解いてくれた優しい人。



