どうして……?
どうして全部わかった上で来てくれたんだろう。
どうしてそこまで君はわたしを愛してくれるのだろうか。
わたしは君に嘘をついて危険な目に遭わせたというのに。
「全部、わかってたってことか」
後堂は悔しさから表情を歪ませている。
「お前は俺を甘く見過ぎなんだよ。お前のしそうなことなんて大体検討がつく」
「どうせ、もう一人の女はお前の仲間がもう助けてるんだろう。それでも俺はお前を許さない。俺のみた地獄をお前にも味わせてやる。まあ、せいぜいそいつもあの女と同じ末路にならねえことを願うんだな」
そう言いながらとケラケラと再び奇妙な笑い声を上げると、後堂は仲間と共に去ろうと歩き始めた。
「おい、アイツはどうした」
柊磨が後堂に問いかけると、後堂は足を止めて振り返ることはせず「お前には教えねえよ」とだけ言うとそのまま歩いて行った。



