「お前の女がこんな綺麗だったとはなあ。この髪にその瞳。このまま俺の女になってもいいぞ」
そう言って、後堂がわたしの髪を触り、感情の読めない目で気味の悪い笑顔を浮かべながらわたしの頬を触る。
触らないで、と叫びたいけど声にならない。
恐怖で足がガタガタと震えている。
バイト先で男に触られた時のような恐怖が蘇ってくる。
柊磨に触れられるのと全然違う。
「やめろ……!汚い手で珠莉に触んな!」
こんな時ですら、わたしを気にしてくれるなんてどれだけ優しい人なのだろう。
「お前はこの女に騙されてここに来たんだ。どうだ?好きな女に裏切られた気分は。お前にはもっと苦痛を味わってもらわねえと気が済まねえからな」
ケタケタと気色悪い笑い声をあげながら後堂は柊磨に近づき、後ろに拳を引いて、彼の頬を思いっきり殴った。



