「おっと、助けるのはその女だけの約束だ」
そう言って、わたしはグイッと腕を掴まれると、抵抗も虚しく無理矢理歩かされてそのまま会いたくなかった柊磨の前まで連れて行かれた。
そういえば、そんなことを言ったなあ。
まあ、芙実が助かるならそれでいいか。
わたしがここでどうなろうが悲しむ人なんていないし。
「久しぶりだな、赤嶺」
「後堂……てめえ……」
キッと後堂という男を睨む柊磨はいつもの優しい雰囲気ではなく、目だけ人を殺せるのではないかと言うくらい殺気立っていた。
そして、柊磨の綺麗な顔には何度か殴られた傷があった。
……わたしのせいだ。



