他のクラスメイトに話を聞けば、芙実は小学生の頃からずっとこういう嫌がらせをされていたらしい。
なぜか許せないほど腹が立った。
なんの不満があってこんなことをしているのだろう。
みんなには帰る場所があるのに、帰ったら家族が笑って話を聞いてくれるだろうに。
そうじゃなきゃ、そんな可愛い筆箱も、流行りのキャラクターのハンカチも持っていないだろう。
全部、全部、家族がいるからあるものなのに。
『あんた、まだ学校来てんの?』
『ほんと図太いよねえ』
『まあ、あたしらもストレス発散できていいけど』
自分の席に座っている彼女を囲むようにキャハハと下品な笑い声が聞こえてくる。
彼女は何も言わず、ひたすら下を向いて耐えていた。



