「はあ、不釣り合いなわけないでしょ。ていうか仮に不釣り合いだって誰かに言われたとしても本人たちの気持ちが一番大事なんだから他人の価値観とか関係ないよ」
「うん……でもわたし自信ないんだよね」
「自信?」
「こんなわたしがあんな太陽みたいな人と一緒にいていいのかなって。わたしは彼を幸せにできるのかなって」
わたしにはわからないことも彼は知っている人で、目の前で真剣にわたしの話を聞いてくれている彼女も知っている人だ。
わたしとは違うのだ。
「そんなの珠莉が決めることじゃないでしょ。彼の幸せは彼が決めることだし。他人に自分の幸せはわからないよ」
「そうかな」
「そうだよ。だって仮にわたしがわたしといて珠莉は幸せじゃないと思うから一緒にはいられないって言ったらどう思う?」
優しい瞳で問いかけてくる彼女。
「そんなわけないって思う」
わたしが芙実と一緒にいて幸せじゃないわけがない。
わたしの大事な親友なんだから。
「ふふ。でしょ?それと同じだよ。わたしもそんなこと珠莉に思われてたら悲しいし。珠莉はもっと自分に自信を持っていいんだよ」
にっこり、とわたしの大好きな笑顔を浮かべてくれる。



