「付き合っちゃえばいいのに」



目の前でアイスクリーム頬張りながらいう芙実。

学校終わりに近くにできたアイスクリーム屋さんに行きたいと言われたから二人で来て、店内で座って食べることにしたのだ。



「だーかーら!それは無理だって」


「珠莉も好きなんだから問題ないじゃん。いい人そうだったし」


「す、す、好きなのはそうだけど……」



口に出すのは恥ずかしくて語尾がだんだん小さくなった。



「ほら、じゃあ何がダメなの?まあ、あんたの考えそうなことはわかるけどさ」


「わたしと柊磨じゃ釣り合わないよ」



それにわたしは一人で生きていかなきゃいけないから。


誰かと生きていく資格がないんだ。