柊磨に告白されてから1ヶ月が経ってもわたしと彼の関係は続いていた。


それはもう強制的と言ってもいい。


というもの、あの日以降わたしは柊磨と会わないようにしようと連絡が来ても今までなら既読をつけていたけど、それもやめて距離を取ろうとしていたのに、前みたいに電話がかかってきたり、バイト先まで会いに来たり。


電話をかけてきたときは会ってくれるまで待ってるから、と言われれば、本当に会うまで外で待っている気がするから仕方なく会っていたし、バイト先に来た時はわたしが上がるまで待っているから送ってもらうことになるし。


おかげでわたしはバイト先の人にも彼氏がいる、と勘違いされる始末。

つまり、彼はこの前の言葉通りわたしを諦めるつもりはないようだ。


しかも彼はわたしに会えば、息を吐くように可愛いだとか好きだとか伝えてくる。


例えば、バイト終わりにウィッグを取ると髪が乱れているからポニーテールをしていた時は『その髪型、新鮮で似合ってる。可愛い』だとか、いつものお礼にコンビニでアイスを買ってあげて公園で食べていた時にわたしがこのアイスが好きだというと『このアイスも美味しいけど、俺は珠莉が好き』だとか。


とにかく日々、心臓に悪くて本当に困っている。