気持ち悪い。離して欲しい。 そんなのお客様には言えない。 それをこの人もわかっているのか、じっとりした気持ちの悪い目がわたしを見つめ、にやりと口角を上げた。 「姉ちゃんが身体で支払ってくれるなら許してやってもいいよ。その代わりそれがダメなら訴えてやる」 わたしとその少し周りにいた人にしか聞こえないくらいの声で言ってきた男性。 ああ、どうしよう。 きっと初めからそれが目的だったんだろう。 わたしまで震えそうになるけど、掴まれていない方の腕をぎゅっと握りしめて何とか耐える。