「っ、」
「どうしようもないくらいに好きなんだ」
突然の告白に驚いて何も言葉を発せないわたしにたたみかけるように甘く真っ直ぐな言葉を伝えてくる。
そして、最後のトドメを言わんばかりにわたしの前髪をすいっと持ち上げ、露わになった額にちゅっ、と短いリップ音を立ててキスを落とした。
え……?
わたし、今おでこにキスされた?
後から追いついてきた感情に顔から火が出そうなくらい赤くなり、熱くなっていく。
「な、な、」
何か言いたいのに、口を金魚のようにパクパクさせるだけでまともに言葉が出でこない。
「そんなに照れんなよ。たかがおでこだろ?」
なんて、当の本人は意地悪そうに微笑んでいる。
その笑顔すらかっこよく見えてしまうから重症だ。
だけど、わたしは彼の言葉に同じ言葉を返すことができない。
「い、いきなりそんなことするからでしょ!」
やっと出た言葉は反抗的な言葉だった。
「ずっと言いたかったけど、これでも我慢してたんだ」
「会ってすぐにキスしたくせに!?」
恥ずかしくなって、“キス”の部分が小さくなってしまった。
「あー、あれはお前が可愛すぎてさすがに我慢できなかった。悪かった」
悪びれる様子もなく、そう言う柊磨。



