悪魔に取り憑かれた彼の姿を。
わたしにはとてもじゃないけど、想像できない。
「ああ、一度だけだけどな」
大志の言葉に他の2人が静かに頷いた。
その様子からきっと普段とはまるで違う彼になってしまうんだろうということはわかった。
「そうなんだ」
「俺たちは珠莉ちゃんのこと、まだ全然知らないけどさ、アイツがあんなに夢中になってんの初めて見たからびっくりして。ついこんな話しちまった。ごめんな」
「ううん、教えてくれてありがとう」
わたしが知ってどうにかなることではないと思うけど、彼のことがまた少しだけ知れたことが嬉しかった。
それからみんなとトランプをしたりして柊磨の帰りを待った。
彼らはわたしについて詮索する訳でもなく、何の質問もしてこなくて、思っていた以上に過ごしやすい空間だった。



