その瞳にはどこかやるせなさが滲んでいた。
「まあ、まだ本来の目的を達成したわけじゃないからな」
大志が暗くなってしまっているこの雰囲気をどうにかしようと明るい声を出した。
本当の意味で彼を救えるって……?
本来の目的って何……?
聞きたいけど、部外者のわたしが聞いてはいけない気がして黙り込んでしまう。
「今だって下の奴らがどっかで喧嘩して取集がつかなくなっちまったからアイツが止めに行ったんだよ。アイツは優しいから。大事なことは全部一人で抱え込んじまう奴なんだよ」
だから、彼だけ出て行ったんだ。
でも一人で行かせてしまっていいの?
総長だからそれなりに喧嘩は強いのかもしれないけど、さすがに一対一で喧嘩するわけないだろうし。



