「採用させて頂きたいのですが、
小高さんのご都合に合わせて
いつ頃から出勤して頂けますでしょうか。」

深雪は予想していなかった答えに
驚いた。

「採用って、働かせて頂けるんですか。」

関は少し笑ったような声で

「もちろんです。」

と答えた。

その後、バイトを始めるにあたっての注意などを聞き、
来週の土曜から出勤することに決まった。

「小高さん、よろしくね。」

関の優しい声が耳元でくすぐったかった。

「はい、こちらこそ、よろしくお願いします。」

「では失礼します。」

電話を切ってからも
関の声が耳に残り、それが
すごく心地よくて
胸がキュッとしめつけられるのを感じた。

よし、来週からがんばるぞ〜!

亜由美にもバイトに受かったことを報告すると
すごく喜んでくれた。