四月のきみが笑うから。


「これから先、色々と迷惑かけるかもしれないけど、それでも俺は瑠胡と一緒にいたい。瑠胡に応援していてほしい」


 小さく息を吸った先輩は、まっすぐに告げた。

 海がザーッと音を上げ、それから一気に静まる。世界が、わたしたちに時を合わせてくれているような気がした。


 すべての時が、止まる。



「俺のとなりで、ずっと笑っていてほしい」



 それがどういう意味なのか、いちいち聞かなくたってわかった。

 信じがたくて、それでも信じたくて、泣き笑いのままうなずく。


「もちろんです」


 狂おしいほどの想いが涙とともに溢れて止まらない。

 先輩の目元からも、きらりと何かが溢れたように見えた瞬間、あたりが一気に青い光に包まれた。


 冷たさ、静けさ、寂しさのなかに混ざるあたたかさ。

 心を鷲掴みにされて、何度も揺さぶられる。


 この美しい景色を、なによりも大切な人と共有できている奇跡をゆっくりと噛み締める。また涙がこぼれた。