*
「っ……!!」
真っ白な視界がクリアになっていく。
最初にわたしの目がとらえたのは、前髪をめずらしく左右に分けている琴亜ちゃんだった。
「瑠胡ちゃん……!? よかった、目覚めた! 今先生呼んでく……」
「琴亜ちゃん」
待ってというように手を伸ばして制すると、彼女はあげた腰をおろして丸椅子に座り直す。
それから会話がしやすいようにと、横になるわたしを少し覗き込むような体勢になった。
「いつから……されてたの、あんなこと」
喉が詰まって苦しい。
掠れていてところどころ声が消えてしまうけれど、なんとか絞り出して訊ねる。
「いつからだったかな……でも最近? なんだよね。あんまり覚えてないけど」
「覚えて、ないの?」
「なんていうか……こういう恋愛関係? のゴタゴタって日常茶飯事で。もう慣れたっていうか……まあ、慣れるものではないと思うんだけどね」
彼女はへにゃりと力の抜けたような顔で笑った。
「っ……!!」
真っ白な視界がクリアになっていく。
最初にわたしの目がとらえたのは、前髪をめずらしく左右に分けている琴亜ちゃんだった。
「瑠胡ちゃん……!? よかった、目覚めた! 今先生呼んでく……」
「琴亜ちゃん」
待ってというように手を伸ばして制すると、彼女はあげた腰をおろして丸椅子に座り直す。
それから会話がしやすいようにと、横になるわたしを少し覗き込むような体勢になった。
「いつから……されてたの、あんなこと」
喉が詰まって苦しい。
掠れていてところどころ声が消えてしまうけれど、なんとか絞り出して訊ねる。
「いつからだったかな……でも最近? なんだよね。あんまり覚えてないけど」
「覚えて、ないの?」
「なんていうか……こういう恋愛関係? のゴタゴタって日常茶飯事で。もう慣れたっていうか……まあ、慣れるものではないと思うんだけどね」
彼女はへにゃりと力の抜けたような顔で笑った。



