父親に無理やりたくさんの薬を飲まされて














虐待されていたことについて














凛はずっと自分を責め続けていた














‘凛がいい子じゃなかったから’














‘凛が何も言わなかったら良かった’














‘凛が我慢すればそれで解決した’














‘凛が家族をめちゃくちゃにした’














そんなたくさんの言葉を














ここ3年間ずっと聴いてきたけど














その言葉に対して’確かに‘と














思ったことは本当に1度もない














「俺はそんなこと思ったことない














俺は凛があの家から父親から














逃げてきてくれて良かったって思ってる














それは愛だって樹だって春だって、














みんな同じだ」














凛「...」














「あの家から必死に逃げて、














俺達と出会ってくれて本当に良かったって














だからそんなこと言わないで、」














凜からあの家の話を聴く度、














俺は心が張り裂けそうなくらい痛かった














聴いただけで俺はこんだけ痛いのに














実際に受けてた凛はどれだけ














苦しかったんだろうって














辛かったんだろうって














どれだけ絶望したんだろうって














想像しただけで涙が出てきて














俺も辛かった














凛「けい、」














「凛は何も悪くない、悪くないんだ」














凜のことになると














どうしても冷静になれなくなって














そのせいで樹と愛に何回怒られたか分からない














「俺は凛と幸せになりたいんだ














凛に幸せになってほしいんじゃなくて














俺が幸せにしたいんだ














辛かったことも全部受け止めたい














2人で受け止めて、分け合って














凛が苦しんだ記憶と同じくらい、それ以上に














幸せな記憶もこれから一緒に作っていくんだ」














凛「けい、」














凛が涙を流してる














そして、俺も涙を流してる














「だから、そんなこと言わないで














我慢すれば解決したとか言わないで














そんなこと思う必要これっぽっちもない」














凛「けい、泣かないで」














泣きますよ、そりゃ














「俺は凛が好きなんだ














凛のこと、愛してる。














だから俺のそばにいて、」














そう言い終わると俺は寝てしまった