のーどくたーのーらいふ

「覚えてたの、」














京「忘れるわけない」














「覚えてるとは思わなかった」














京「全部ちゃんと覚えてる」














「...」














京「20歳を迎えるのが怖いとも言ってた」














「そんなことまで、」














京「そんなことだけどそんなことじゃない














大切な人のことだ、忘れたりしない」














「けい、」














京「凛の一番嫌いな日を














凛が独りになってしまった日を














俺達の大切な日にしたかった」














「...」














そこまで考えてくれてたの














京「俺が凛に伝えてきた言葉は本当だ














だけど、凛は独りじゃないってこと














ちゃんと行動で示したかった。」














京の愛の告白に涙がとまらなかった














「京」














京「ここにいる」














うつむいて涙を流す凛の手を














京は優しく強く握ってくれた














「凛も京と一緒にいたい」














京「うん」














「凛を京の一番星にしてください」














京「もちろん」














京は凛の手をとって














左手の薬指に綺麗な指輪をはめた














「きれい、」














リングの色はシルバー














リングの先にはダイヤモンドが














強い光をはなっていた














京「気に入ってくれた?」














「気に入らないわけない」














京「それはよかった」














窓の向こうに見える夜空と














ダイヤモンドの美しさにまた涙が溢れた














京「ケーキ食べよう」














「うん、いただきます」














京「あ~んして」














「うん、あ~ん」














京はケーキを凛の口まで運んだ














「ん、おいし」