「海で死のうとしたの?」














凛はうつむいて、動かない














「凛、怒らないから言ってごらん」














凛「...」














「凛の気持ち、絶対否定しないからさ














俺に聞かせてほしいな」














凛「...した」














正直にいうと














その言葉は聞きたくなかった














でも、それが凛の気持ちなら受け止めたい














「そっか、どうして?」














ここで凛を責めたって














何も解決しないことは分かってる














凛「‘お前が死んでくれたら楽’って、」














「言われた夢を見たのね、」














凛はコクっと頷いて続けた














凛「最近、京に迷惑かけてばっかりだし














京のこと傷つけることしかしてない、から」














「だから、いなくなろうと思ったのね」














凛「うん」














「そっか、苦しかったな」














凛は静かに涙を流している














「でもな、凛。














俺は迷惑かけられてるとも














傷つけられたとも思ったことないよ」














凛「うそ」














「嘘じゃない」














凛「嘘だよ、そんなの」














「俺、凛に嘘ついたことあるか?」














凛「...ない」














「だろ」














凛「...」














「凛、辛かったり苦しかったら














俺らに伝えても大丈夫なんだ














話したくなかったら話さなくてもいいし」














凛「だって、迷惑だも...」














「迷惑じゃない」














凛「迷惑」














「ううん、違う」














凛「違くないよ」














「凛、頼むから話してほしいんだ














もし声がでないなら態度で表してもいい














どんな方法でもいいから伝えてほしいの」