のーどくたーのーらいふ

京「凛」














そう私の名前を呼んで














カッターを持っている手を優しく握った














「やだ、」














京「凜、やめよう」














なんでそんな優しい声で言うの














もっと怒ればいいのに














カシャン















カッターが床に落ちる音がした













「京、離して。














もう傷つけないから出てって」














そう京に言い放った














京「りん、」














「出てって。」














京「...分かった、また様子見に来るね」














落ち込んでいるような














傷ついてるようなそんな声














京をそういう声にしてるのは私だ














そう気づいてしまって














自分のせいなのに涙が止まらなかった














❅❅❅














「ん、」














あの後、泣きつかれて寝てしまって














もう17時半すぎだった。














寝てもなお














京のあの声が耳から離れない














自分のこと傷つけたい














そう思ってカッターを手に取った














カッターの刃をだして














凜の汚い腕にあてる














ためらうことなく自分の腕を切り刻んだ。














京、ごめんね














京のこと大好きなのに














京のことも自分のことも大切にできなくて














腕、ボロボロになっちゃったな














隠せばいっか。














「海行きたいな、」














今日誰がいるんだろう、














京がいたら、絶対止められる














樹くんは、多分むり














春くんなら、いける














とりあえず、リビング行って














誰がいるか確認しよう