アキラが授かったロック界の大御所からの言葉④




「だが、ど素人のキミはマッドハウスの常連客に歓迎された…。いやあ…、実際、驚いたよ。この頃から、オレ以外でもプロのロッカーやロックバンドがマッドハウスとローラーズ人気に興味を持って、ココへ出入りすることが頻繁になったな」


(この当時、オレみたいな超ど素人が、ステージでプロとも接していたんだ。信じられない!今でも夢だろーって…)


...



「その延長で飛び入りの演奏なんかもやるようなった頃は、ローラーズのメンバーも順次、プロデビューを果たすようになってたな。従って、欠員メンバーはその都度募集となったが、希望者は毎回殺到してたよな…。そんな中、アキラ君、君は歴代のローラーズを歴任したんだ。いわば生けるローラーズの体現者なんだよ」


「…」


(オレなんか…。3年前、奴隷船に身を投げ入れたオレなんか…。体現者なんて…)


「今日はローラーズの歴代が結集する。キミの言ってみれば卒業式なんだ。はは…、赤子ちゃんが張り切ってるぞ、アキラ君!」


(ユージさん…、オレはまだ卒業なんかできていませんよ!オレ自身から…)