猛る狂気/その6
アキラ
リッチネルを出たのは午後4時をちょっと過ぎてた
「アキラ、ここから図書館近いよね。今から行かない?”例の記事”一緒に見たいよ。今日、どうしようもなく見たい…、一緒に」
「よし、行こう。場所は知ってるし、バイク飛ばせば間に合う。その新聞記事、コピー取ろう。さあ…」
オレはケイコちゃんにメットを手渡した
「飛ばすぞ、ケイコちゃん」
「うん!」
なんか声、か細さは少しずつ、太くなってきたかな…
...
図書館に着いたのは、4時半近かった
二人は走って資料閲覧コーナーのある2階へと向かった
当然、手を握りあって…
閲覧室に駆け込むと、手分けして6年前の地元紙埼玉報知のバックナンバーをめくった
「あった!」
見つけたのはケイコちゃんだった
オレは手にしている新聞を放って、お目当ての記事の真偽確認をした
「これ、間違いなさそうだね。よし、コピーしよう」
オレの目には、でかい制服姿の少女と、おかっぱ頭の見るからに元気のよさそうな小学生らしき女の子の二人が、賞状を手に、凛々しい顔つきで収まってる写真が目に入った
いや、正確にはメインの見出しも
それにはこう記されていた
”チビッコびっこなでしこの大手柄!ひったくり二人組を御用!”
そして、彼女らを含めて3人が並んだ写真の枠外にはこうある
”写真左から埼玉県警○○警察××署長、横田競子さん、紅丸有紀さん…”
...
この記事を3枚コピーし、その紙っペラを手にオレ達は図書館を出た
「どこ行く?」
「展望公園に行きたい。そこで見ようよ、これ」
その紙っぺラを手に、ケイコちゃんは迷わずそう言った
展望公園で、彼女からあの言葉を聞いたんだ…
急に雨が降ってきて、雨宿りして…
そこでケイコちゃんの口から出た言葉…
おそらく、一生忘れないさ
”私の体でも抱いて元気出せば…”
...
オレの耳には今も鮮明に残ってる
オレの大阪行きはその言葉で、”息を”吹き込まれたんだ
言い換えれば、押してほしい背中をポンと…
気が付いたら、こわくて渡れなかった川をひとつ飛び越えてた
思わず振り返ると、ケイコちゃんがニッコリ笑ってて、手を振ってた
その目に映った彼女は足踏みしてた
ショートパンツ姿で、生だったその長い足、精気を湧き立たせていたよ
アキラ
リッチネルを出たのは午後4時をちょっと過ぎてた
「アキラ、ここから図書館近いよね。今から行かない?”例の記事”一緒に見たいよ。今日、どうしようもなく見たい…、一緒に」
「よし、行こう。場所は知ってるし、バイク飛ばせば間に合う。その新聞記事、コピー取ろう。さあ…」
オレはケイコちゃんにメットを手渡した
「飛ばすぞ、ケイコちゃん」
「うん!」
なんか声、か細さは少しずつ、太くなってきたかな…
...
図書館に着いたのは、4時半近かった
二人は走って資料閲覧コーナーのある2階へと向かった
当然、手を握りあって…
閲覧室に駆け込むと、手分けして6年前の地元紙埼玉報知のバックナンバーをめくった
「あった!」
見つけたのはケイコちゃんだった
オレは手にしている新聞を放って、お目当ての記事の真偽確認をした
「これ、間違いなさそうだね。よし、コピーしよう」
オレの目には、でかい制服姿の少女と、おかっぱ頭の見るからに元気のよさそうな小学生らしき女の子の二人が、賞状を手に、凛々しい顔つきで収まってる写真が目に入った
いや、正確にはメインの見出しも
それにはこう記されていた
”チビッコびっこなでしこの大手柄!ひったくり二人組を御用!”
そして、彼女らを含めて3人が並んだ写真の枠外にはこうある
”写真左から埼玉県警○○警察××署長、横田競子さん、紅丸有紀さん…”
...
この記事を3枚コピーし、その紙っペラを手にオレ達は図書館を出た
「どこ行く?」
「展望公園に行きたい。そこで見ようよ、これ」
その紙っぺラを手に、ケイコちゃんは迷わずそう言った
展望公園で、彼女からあの言葉を聞いたんだ…
急に雨が降ってきて、雨宿りして…
そこでケイコちゃんの口から出た言葉…
おそらく、一生忘れないさ
”私の体でも抱いて元気出せば…”
...
オレの耳には今も鮮明に残ってる
オレの大阪行きはその言葉で、”息を”吹き込まれたんだ
言い換えれば、押してほしい背中をポンと…
気が付いたら、こわくて渡れなかった川をひとつ飛び越えてた
思わず振り返ると、ケイコちゃんがニッコリ笑ってて、手を振ってた
その目に映った彼女は足踏みしてた
ショートパンツ姿で、生だったその長い足、精気を湧き立たせていたよ



