果実たちの選択/その14
アキラ
「お母さんたらね、私がクスリでこんなでさ、警察に捕まっちゃったっていうのに、病院代の心配してんのよ。ハハハ…。まあ、私んち、母子家庭で貧乏だし、お母さんの気持ちわかるけどね」
コイツ、お父さんいないのか…
「こんな子ですけど、親の欲目なんでしょうが、いい子なんですよ。でも、やりたいことは何でも思う通りやっちうゃんで、止めても無駄で…。まあ、親の責任ですけど…」
ちょっと、お母さん、沈痛な表情になって来た
でも、母親との接し方とか、コイツの素行からすれば、やっぱり違和感があるよ
そういえば、麻衣の部屋に入った時も、妙に小奇麗で拍子抜けして、なんか、違うだろうって…
やっぱり、コイツのすべてが、どことなく普通とは違うってことか…
親には反発とかはないけど、どこか覚めてる
かといって、親子で心が通じ合ってないとかは、感じ取れないんだ
...
「でさあ、ここの費用とか、相和会に出させてるのよね。それ言ったら、お母さん、ホッとしてんのよ。まったくねえ。ハハハ…。あ、お母さん、ちょっと窓からの風通したいから、ドア開けといてくれる。少しだけね…」
麻衣は相変わらず、平然としてる
母親の前でも、相和会とかクスリとか、何の抵抗もなくさらっと口にして…
とにかく、こんな会話事態、オレなんかにしてみれば結構な衝撃だ
それに…、いい加減、麻衣のこの不遜な態度、今さらながらだが、許せなくなった
「麻衣、よけいなことかもしれないけど、お母さんにこれ以上、心配かけるな。わかったな」
オレは、思わず説教がましいことを口に出してしまった
...
「…」
「ありがとうございますね。この子にこんなこと言ってくれる人、誰もいないもんで…。これからもよろしくお願いしますね、麻衣のこと…」
お母さんは涙を流して、オレの手を握ってきた
「お母さん、大丈夫ですよ。コイツ、もう悪さしませんよ。でも、すいません。僕はもう麻衣とは二度と会うことはないんです。今日が最後なんです。だから、今、きっちり約束させますよ」
オレがそう正直に言うと、お母さんは更に嗚咽してる
麻衣がたとえ今、何を考えていようが構わないさ
「麻衣、お母さんをこんなに泣かしてるんだ。反省しろ。ここで、オレの目の前でお母さんにしっかり謝れ。で、もうクスリもやめるし、相和会とも手を切るって誓え」
オレは一気にまくしたてた
何も考えず、心の思うに任せて…
「…。アキラ、あなたは本当に”いい人”ね。あなたの愛する女が、私を殺したいほど憎んでるっていうのに。今の言葉、あなたの本心でしょ。伝わったし。でもさ、さっきはっきり言ったはずよ。今後、私が何しようと、こっちの勝手で、アンタも承知した。そうでしょ?」
麻衣は、オレの言葉で動揺はしてないようで、表情に変わりはない
それでも、オレはさして間をおかずに、同じ口調で続けた
「お前、ここにきてまで、屁理屈か。お前みたいな救いようのない奴、どうなったってって気持でも、言わずにはいられないよ。別に、お母さんをダシに使ってる訳じゃないんだろ、お前だって。オレも、お母さんがここ居るのを計算とかはないさ。何しようと勝手でも、お母さんを泣かせるなよ。それだけ、はっきり約束しろ」
オレも麻衣も、互いの目をじっと見つめ続けあってる
真正面…、思わずこの言葉を思い出した
麻衣がよく口にしてたんだ
麻衣、お前も思い出せ、この言葉を
アキラ
「お母さんたらね、私がクスリでこんなでさ、警察に捕まっちゃったっていうのに、病院代の心配してんのよ。ハハハ…。まあ、私んち、母子家庭で貧乏だし、お母さんの気持ちわかるけどね」
コイツ、お父さんいないのか…
「こんな子ですけど、親の欲目なんでしょうが、いい子なんですよ。でも、やりたいことは何でも思う通りやっちうゃんで、止めても無駄で…。まあ、親の責任ですけど…」
ちょっと、お母さん、沈痛な表情になって来た
でも、母親との接し方とか、コイツの素行からすれば、やっぱり違和感があるよ
そういえば、麻衣の部屋に入った時も、妙に小奇麗で拍子抜けして、なんか、違うだろうって…
やっぱり、コイツのすべてが、どことなく普通とは違うってことか…
親には反発とかはないけど、どこか覚めてる
かといって、親子で心が通じ合ってないとかは、感じ取れないんだ
...
「でさあ、ここの費用とか、相和会に出させてるのよね。それ言ったら、お母さん、ホッとしてんのよ。まったくねえ。ハハハ…。あ、お母さん、ちょっと窓からの風通したいから、ドア開けといてくれる。少しだけね…」
麻衣は相変わらず、平然としてる
母親の前でも、相和会とかクスリとか、何の抵抗もなくさらっと口にして…
とにかく、こんな会話事態、オレなんかにしてみれば結構な衝撃だ
それに…、いい加減、麻衣のこの不遜な態度、今さらながらだが、許せなくなった
「麻衣、よけいなことかもしれないけど、お母さんにこれ以上、心配かけるな。わかったな」
オレは、思わず説教がましいことを口に出してしまった
...
「…」
「ありがとうございますね。この子にこんなこと言ってくれる人、誰もいないもんで…。これからもよろしくお願いしますね、麻衣のこと…」
お母さんは涙を流して、オレの手を握ってきた
「お母さん、大丈夫ですよ。コイツ、もう悪さしませんよ。でも、すいません。僕はもう麻衣とは二度と会うことはないんです。今日が最後なんです。だから、今、きっちり約束させますよ」
オレがそう正直に言うと、お母さんは更に嗚咽してる
麻衣がたとえ今、何を考えていようが構わないさ
「麻衣、お母さんをこんなに泣かしてるんだ。反省しろ。ここで、オレの目の前でお母さんにしっかり謝れ。で、もうクスリもやめるし、相和会とも手を切るって誓え」
オレは一気にまくしたてた
何も考えず、心の思うに任せて…
「…。アキラ、あなたは本当に”いい人”ね。あなたの愛する女が、私を殺したいほど憎んでるっていうのに。今の言葉、あなたの本心でしょ。伝わったし。でもさ、さっきはっきり言ったはずよ。今後、私が何しようと、こっちの勝手で、アンタも承知した。そうでしょ?」
麻衣は、オレの言葉で動揺はしてないようで、表情に変わりはない
それでも、オレはさして間をおかずに、同じ口調で続けた
「お前、ここにきてまで、屁理屈か。お前みたいな救いようのない奴、どうなったってって気持でも、言わずにはいられないよ。別に、お母さんをダシに使ってる訳じゃないんだろ、お前だって。オレも、お母さんがここ居るのを計算とかはないさ。何しようと勝手でも、お母さんを泣かせるなよ。それだけ、はっきり約束しろ」
オレも麻衣も、互いの目をじっと見つめ続けあってる
真正面…、思わずこの言葉を思い出した
麻衣がよく口にしてたんだ
麻衣、お前も思い出せ、この言葉を



