ヒートフルーツ【特別編集版第1部】/リアル80’S青春群像ストーリー♪

終われない夏の日/その20
ケイコ



お母さんのコロッケ、やっぱ、うまいわ

昔から”これ”好きで、小3年の時、食べ過ぎて油に通されちゃって、私

それ以来、まあ食べ物系のトラウマってやつで、好きでもおなかいっぱいは無意識にセーブしてたんだけど…

さすがに今日は腹十分目まで行ってたかな、はは…

そいで、今日も一番風呂入れてくれて、髪乾かして…

2階の美咲の部屋をノックした


...



「あ、美咲、入っていいか?」

「どうぞ、お姉ちゃん」

部屋に入ると妹の美咲は机に向かっていた

いつもはかけていないが、メガネ姿だった

「悪い、勉強中だったよな…。そうか、高校受験か、来年は…」

「うん、内申書、そろそろ気になる時期でさ。試験勉強だよ」

「そうか…。美咲がそんな大事な時期なのに、お姉ちゃん、迷惑かけちゃったな。ゴメンな…。ホントは帰った昨日、言わなきゃいけなかったんだけど…」

「え?いいんだよ、お姉ちゃん。私もお母さんも、お姉ちゃんが帰ってきてくれて、ホント嬉しいんだよ」

「あのさ、お前、お姉ちゃんのことで、学校でいじめられてないか?」

「えー?全然ないよ、そんなの」

「だけどさ、肩身の狭い思いとか、大丈夫か?だって、お姉ちゃん、高校生で前科者だぞ…。そんなんで、お前、友達に仲間はずれとか、されてんじゃねえかと思ってさ…」

「ハハハ…、お姉ちゃん、そんなの、ないったら。それどころか、私、羨ましがられてるよ、お姉ちゃんの妹だってことで。お姉ちゃん、南玉のリーダーでも、弱い立場の味方でさ、ずっと。今回の件だって、悪い奴らにまきこまれたんだって、みんな
思ってるよ。かえってお姉ちゃん、可哀想だって」

「…、ああ…、そうなのか…」

みんなが思う悪い奴らって…、ああ、また憂うつになってきた






クスリは自分の意思だし、警察沙汰になったのだって自業自得なんだよ、美咲 …

穴があったら入りたいわ、私…

「はは…、まあ、勉強頑張ってな。それから、さっきの音楽家の彼氏の件、頼むな、ホント」

「大丈夫だよ。でも、時期が来たら、しっかり紹介してよ、私には。将来の”お兄さん”になるかもしれない人なんだからさ…」

「あのさ…、まだ、それはないから。ハハ…、じゃあ美咲、お先に。おやすみ…」

ありがとうな…

そうなったらだけど、きっとアキラ、美咲のいいお兄さんになるよ…

「…おやすみ。ゆっくりね」

何て優しい、いい子なんだ、私の妹は…


...



私はベッドで横になった

しかし、戻った翌日から動きすぎたかな、ちょっと

夕食の後、多美から電話があった

私が戻ってきたこと知って、多美からさっそくの連絡だ

電話を取ったのはお母さんだが、彼女が南玉の新リーダーだとは知らない

本田という名は、お母さんには、単なる高校の友達という認識だ

会話の中身にも、さほど気にしてないようだったし…

私たちは明日、会うことなった

学校の昼休み、西咲学園近くの公園で

おそらく、”いろんな”話が聞けるだろう

私はそこで、彼女にはしっかり詫び入れなきゃ…

こっちの都合で重責、押し付けたうえ、こんな不始末で、南玉に泥ぬったこととか


...


そして…、そのあと、あそこにも寄ってみようと思う

あそこに…