「芦名さんは私が澪に会った方がいいと思いますか?」


柚茉に会いに行く2日前。飛田さんが自分の話をしてくれた後、確認するように俺に聞いた。


「はい…!罰だとしても、会いに行ってはいけないと誰にも言われてないなら会うべきです。最後に会った日から何年か経った今の澪さんを飛田さんは見た方がいいはずです。澪さんが今、誰とどう過ごしていたとしても。」


俺の言葉に静かに頷いた飛田さんは言った。


「それなら芦名さんも、もう一度逢田さんに会うべきです。」

「…え?」

「1か月で動いたのは、逢田さんの気持ちだけではないはず。あなたの気持ちも動いたはずです。残りの短い時間をこんな風に過ごさず、逢田さんと一緒に過ごしてください。」


そう言われても、俺はなかなか返事ができなかった。