「本当に勝手だけど残りの1週間、俺といてくれない?」


その優しい眼差しにまたドキドキした。


「残りの日ずっと?ほかに会いたい人は?」

「いないよ。一緒にいたいのは柚茉だけなんだ。会いに来るから、毎日俺と会ってほしい。」

「私も斗亜といたい。」


斗亜は優しく微笑んで私の髪を撫でる。それから両手で私の頬を包んだ。


「好きだよ。」


もう一度聞くことができたその言葉は、甘く切なく胸に響いた。

自分の思いをできるだけ全部伝えようと、私はまた斗亜の背中に腕を回し抱きしめた。


「私も好きだよ。」


斗亜がもう一度強く抱きしめ返してくれた。

『離れたくない』と心から思った。このままずっと一緒にいられたらいいのに。

彼の胸に顔を埋めながら私はそんなことばかり考えていた。